海の食材辞典 なまこ( ナマコ)

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海の食材辞典 なまこ( ナマコ)について掲載、海の食材辞典では海産物を中心とした魚・海産物全般・海産物の発酵調味料など伝播の歴史・機能性についての情報の発信を行います。今回はなまこ( ナマコ)についての解説です。

海の食材辞典 なまこ( ナマコ)

なまこ(ナマコ、海鼠) 英名:sea cucumber

 なまこは、日本各地で生息し漁獲されています。特に北海道、青森県、山口県での水揚げが多いです。
 また、なまこ類は体が前後に細長く、腹面と背面の区別があります。見かけ上は左右相称であるが、体の基本構造は棘皮動物に共通した五放射相称となっているます。体表が刺や硬い殻ではなく、比較的柔軟な体壁に覆われることもなまこの特徴です。

 骨格の発達は悪く、細かな骨片として体壁に散らばっています。雌雄異体であるが、外観から区別することは非常に困難です。

  なまこは、世界に約1,500種が存在します。日本にはそのうち200種ほどが分布し、食用になるのは青なまこや赤なまこなど約30種類です。なまこの寿命で、約5-10年岸に寄って来ます。

なまこ(ナマコ)について知ってみよう

【なまこ(ナマコ)の特徴】

 なまこは、海洋に生息する軟体動物のグループであり、下記のような一般的な特徴を持っています。

  1. 体の形状: ナマコの体は、円筒形や紡錘形など、さまざまな形状をしています。一部の種類は伸縮性を持ち、体の長さや形を変えることができます。

  2. 体表の特徴: ナマコの体表には、突起や棘、柔らかい触手などが存在することがあります。これらの構造は、保護や摂食、移動に役立つことがあります。

  3. 柔軟性: ナマコは柔らかく伸縮性があり、体を環境に合わせて形状を変えることができます。これにより、狭い隙間にも進入したり、獲物を捕まえたりすることが可能です。

  4. 水管足: ナマコの腹側には、複数の管足(tentacles)があります。これらの管足は触覚として機能し、餌や環境情報を感知する役割を果たします。

  5. 水棲生活: ナマコは海洋環境に適応しており、海底や岩の間など、さまざまな場所に生息しています。一部の種類は深海や砂泥底、岩礁などの特定の生息地に特化しています。

  6. 餌の摂取: ナマコはフィルターフィーダーとして餌を摂取することが多いです。海水中の浮遊有機物やデトリタスを濾し取り、口を通じて摂取します。

  7. 再生能力: ナマコは驚くべき再生能力を持っており、体の一部が損傷したり切断されたりしても、再生することができます。

 以上が一般的なナマコの特徴ですが、ナマコの種類によって異なる特徴や生態が存在することに注意してください。ナマコは多様な種類があり、それぞれが独自の形態や生態に適応しています。

 
 
 

【なまこ(ナマコ)生態】

なまこの生態について様々なことがわかっています。

  1. 生息地: ナマコは世界中の海洋に広く分布しており、さまざまな生息地に適応しています。浅い海域から深海まで、岩礁や砂泥底、海底の堆積物など、様々な環境に生息しています。

  2. 餌と摂食: ナマコは、餌となる有機物やデトリタスを摂食します。一部の種類はフィルターフィーダーとして働き、水中の浮遊物質や微小な有機物を濾し取って摂取します。他の種類は堆積物中の有機物を摂食するために、海底に埋もれることがあります。

  3. 移動と生活習性: ナマコはゆっくりとした動きで海底を這い、探索したり餌を探したりします。一部の種類は水管足(tentacles)を使用して環境情報を感知し、移動や餌の捕獲に役立てます。

  4. 防御: ナマコはさまざまな防御戦略を持っています。外敵に対しては、毒を持つ種類や体の柔軟性を利用して逃げるなどの行動をとることがあります。また、一部の種類は体を収縮させることができ、外敵による攻撃から身を守ることができます。

  5. 繁殖: ナマコは性的に繁殖し、一部の種類は外部受精を行います。雌雄の個体が近くにいると、交尾が行われ、卵や精子が放出されます。一部の種類では、個体が切断された場合でも再生能力を持ち、再生された部分から新たな個体が成長することがあります。

  6. 生態系への貢献: ナマコは海洋生態系において重要な役割を果たしています。餌の摂取や堆積物の循環を通じて、海底環境の清掃や栄養循環に貢献します。

 
 
 

【なまこ(ナマコ)の産地と旬】

 なまこは日本各地で水揚げされますが、主な漁場は北海道、青森県、長崎県、山口県、などとなります。
 ミヤコナミホタル(Cucumaria frondosa): ミヤコナミホタルは日本近海や北太平洋に分布しています。その特徴的なオレンジ色の外観から、「オレンジフットシードラゴン」とも呼ばれることがあります。
 身近に流通しているものは3種類で、青なまこ、赤なまこ、黒なまこです。

 旬に関しましては、なまこの産卵は4月~9月の為、12月~3月が水揚げのピークとなります。その為、一般に冬の味覚として知られています。

 
 
 

【なまこ(ナマコ)の目利き(選び方)と料理】

 ナマコの目利きと料理について説明します。

  1. 目利き:ナマコを選ぶ際には、以下のポイントに注意することが重要です。
  • 外見: 新鮮なナマコは弾力があり、つややかな外皮を持ちます。傷や変色がないか確認しましょう。
  • 匂い: ナマコは独特の香りを持っていますが、腐敗したような悪臭がある場合は避けるべきです。
  • 大きさ: 料理に合わせて適切な大きさのナマコを選びましょう。
  1. 料理: ナマコはさまざまな料理で利用されます。以下に代表的な料理をいくつか挙げます。
  • ステーキや炒め物: ナマコをスライスしてステーキや炒め物にする方法です。ナマコは食感が特徴的で、シンプルな調味料で味付けすることが一般的です。

  • スープや煮物: ナマコはスープや煮物に加えることで風味を与えます。一緒に野菜や他の魚介類と煮込むことで、旨味が溶け出し、コクのある料理になります。

  • 刺身: 新鮮なナマコは刺身として食べることもあります。ナマコの食感を楽しむために、薄くスライスして醤油やわさびなどの薬味と一緒に食べることが一般的です。

  • 酢の物: ナマコを酢の物にすることもあります。酢と調味料でナマコを和えて、爽やかな味わいを楽しむことができます。

 これらは一部の代表的な料理方法ですが、実際にはさまざまな料理に応用することができます。また、ナマコは調理方法によって食感や味わいが変わるため、自分の好みや料理のバリエーションに合わせて試してみると良いでしょう。なお、ナマコは食べ方や調理方法によって調味料や具材との相性も異なるため、料理のバランスを考えることも大切です。

【なまこ(ナマコ)の抗がんに対する可能性】

 がんは依然として世界中で主な死因となっています。
 アメリカでは、最先端の研究が進められていてがん患者の苦しみを軽減し生存率を向上させる、毒性の低い抗がん剤を開発することは、抗がん分野の主要な焦点です。
 この目的を達成するために、海洋生物の少なくとも 10% からの抽出物が抗腫瘍活性を有することが示されているため、海洋生物の抗がん効果について広範に研究されています。古典的な中国伝統医学であるナマコと、ナマコから抽出される多糖類やサポニンなどの化合物が、抗がん作用、抗炎症作用、抗酸化作用を示すことが最近証明されています。
 なまこは、将来的に限りなく明るい可能性を持つ食材になるかもしれませんね。

◆2022年にアメリカ国立衛生研究所から発表された記事です。  https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8879703/

 

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